単に施設の説明を翻訳するだけではありません。
住宅宿泊事業では、外国人観光客に対して、設備の使い方や交通手段、災害時の連絡先などを外国語で案内することが求められています。
この記事では、民泊の多言語対応で何を準備すればよいのか、行政のルールと実際の運営を分けて整理します。
今回のご相談内容
外国人観光客を受け入れたいので、英語や中国語などの案内を用意しようと思っています。ただ、どこまで翻訳すればいいのかわかりません。設備の使い方だけでよいのでしょうか。駅までの行き方や、ごみの出し方、火災や地震が起きた場合の連絡先も必要なのでしょうか。
また、翻訳アプリを使えば対応できるのか、それとも事前に外国語の資料を用意しておかなければならないのかも知りたいです。
民泊の申請をする前に、何を準備しておけばよいでしょうか?」
民泊の多言語対応はなぜ必要なのか
外国人観光客が日本の民泊を利用すると、設備の使い方や地域のルールがわからないことがあります。
例えば、給湯器、エアコン、洗濯機、電子レンジなどです。
日本人には簡単にわかる操作でも、外国人宿泊者にはわかりにくい場合があります。
さらに、災害が発生したときには、通常時以上に正確な情報が必要になります。
そのため住宅宿泊事業では、外国人観光客の快適性と利便性を確保するための措置が設けられています。
外国人観光客への多言語対応で必要な3つの案内
住宅宿泊事業者が特に確認しておきたいのが、次の3項目です。
| 項目 | 案内する内容 |
|---|---|
| ①設備の使い方 | エアコン、給湯器、洗濯機などの使用方法 |
| ②交通手段 | 最寄り駅や利用できる交通機関への行き方 |
| ③災害時の連絡先 | 火災・地震などの際の通報先や連絡方法 |
この3つは、民泊の多言語対応を考えるときの基本になります。
①設備の使用方法を外国語で案内する
まず確認したいのが、民泊施設にある設備です。
案内しておきたい設備の例
- エアコン
- 給湯器
- 洗濯機
- 電子レンジ
- IHコンロ・ガスコンロ
- 浴室
- トイレ
- 照明
- Wi-Fi
すべての設備について長い説明書を作る必要があるという意味ではありません。
宿泊者が「どう使えばいいのかわからない」と困りそうな設備を優先すると、案内が作りやすくなります。
写真やイラストを使うと伝わりやすい
文章だけを外国語に翻訳すると、かえって読みにくくなることがあります。
例えばエアコンなら、リモコンの写真を掲載して、電源・温度調整・停止ボタンなどを示す方法があります。
特に家主不在型の民泊では、宿泊者が自分で確認できる案内を準備しておくことが重要です。
②交通手段を外国語で案内する
次に必要なのが、宿泊施設から駅などへの交通案内です。
観光庁の案内では、最寄り駅などの利便施設への経路や、利用できる交通機関に関する情報が対象とされています。
単純に「最寄り駅は○○駅」と書くだけでは、初めて日本を訪れる人には不十分な場合があります。
交通案内に入れたい情報
- 最寄り駅の名前
- 駅までの徒歩ルート
- 駅までのおおよその所要時間
- 利用できる鉄道路線
- バスを利用する場合の情報
- タクシー利用時の情報
例えば、地図を使って宿泊施設から駅までのルートを示すと、言葉だけより理解しやすくなります。
③火災・地震などの災害時の案内
多言語対応の中でも、特に慎重に準備したいのが災害時の案内です。
火災や地震が発生した場合、宿泊者が日本の緊急連絡先を知らない可能性があります。
そのため、消防署、警察署、医療機関などへの連絡方法や、必要に応じて住宅宿泊管理業者への連絡方法を外国語で確認できるようにしておきます。
例えば、宿泊者用ファイルの最初のページに掲載する方法があります。
さらに、施設内の見やすい場所に掲示しておけば、宿泊者が迷いにくくなります。
ここで整理!民泊の多言語対応6ステップ
ここまでの内容を、実際に民泊を始める人向けに整理してみます。





民泊の届出・運営を行う際は、必ず最新の公式情報をご確認ください。