相談内容例
さらに、住宅宿泊事業法では、ホストに対して宿泊者の本人確認と宿泊者名簿の作成が義務付けられており、未申告の宿泊者を黙認することは、法律上のリスクにも直結します。
1. なぜ「民泊 人数ごまかし」が問題なのか
1-1. 宿泊者名簿の作成は法律上の義務
住宅宿泊事業法では、ホストは宿泊者の氏名・住所・職業などを確認し、宿泊者名簿を作成・保存する義務を負っています。
予約サイト上の人数と実際の宿泊人数が異なる状態を放置することは、この名簿の正確性を損なうことにつながり、行政からの指導対象となる可能性があります。
1-2. 費用面・安全面へのリスク
人数ごまかしが起きると、次のようなリスクが発生します。
| リスクの種類 | 具体的な内容 |
|---|---|
| 費用面 | 光熱費・清掃費・アメニティ費用の増加 |
| 安全面 | 定員超過による火災時の避難リスク |
| 近隣トラブル | 人数超過による騒音・共用部の混雑 |
| 法令面 | 宿泊者名簿の不備、消防法上の定員超過 |
このように、「民泊 人数ごまかし」への対策は、単なる費用回収の問題にとどまらず、安全管理や法令遵守の観点からも重要なテーマです。
2. 防犯カメラを活用した対策

2-1. 設置場所と撮影範囲の注意点
防犯カメラは、人数ごまかしの抑止・確認に有効な手段ですが、設置には注意が必要です。
客室内や浴室・トイレなど、プライバシーに関わる空間の撮影は原則として認められません。
玄関、共用部、エントランスなど、宿泊者の出入りが確認できる範囲に限定して設置することが基本です。
2-2. 設置していることを明確に伝える
カメラを設置する際は、予約時のページやハウスルール、室内掲示などで、設置目的・設置場所・撮影範囲をあらかじめ明示しておくことが重要です。
「監視されている」という不信感を防ぎつつ、人数ごまかしに対する抑止効果も期待できます。
2-3. 記録データの保存と確認体制
動体検知の通知や録画データは、トラブル発生時の重要な証拠になります。
SDカードの容量不足やクラウド保存の失敗によって、肝心な場面の映像が残っていないというケースもあるため、保存設定の定期的な確認を習慣にしておきましょう。
3. 人数ごまかしが発覚したときの対応手順
実際に予約人数との相違が確認できた場合、次のような流れで対応するホストが多いようです。
- まずは冷静に、ゲストへ人数相違についてメッセージで確認する
- 予約サイトを通じて、正規の人数変更と追加料金の手続きを依頼する
- ゲストが応じない場合は、カメラ映像や備品消費量などの記録を証拠として整理する
- 予約サイトの運営事務局へ正式に報告し、規約に基づく対応を依頼する
最初のメッセージでは、感情的にならず、事実と規約を淡々と伝えることがポイントです。
「予約者として登録した人以外の入室は認めない」旨をハウスルールに明記しておくことで、追加請求や規約違反の主張がしやすくなります。
4. 事前予防としてできること
発覚後の対応も重要ですが、そもそも人数ごまかしをしにくい環境を作ることも効果的です。
- 予約時に、宿泊者全員の氏名確認を必須にする
- チェックイン時に、宿泊者名簿への記入・本人確認を徹底する
- ハウスルールに、定員超過時の追加料金・退去ルールを明記する
- カメラ設置を予約ページや室内掲示で明確に告知する
これらの取り組みは、「民泊 人数ごまかし」を未然に防ぐだけでなく、近隣住民に対しても「きちんと管理されている民泊」という安心感を与えることにつながります。
著者の一言
今回調べてみて、人数ごまかしへの対応は、感情的な対立ではなく「事実の記録」と「規約に基づいた冷静な対応」がカギになっていると感じました。
防犯カメラも万能ではありませんが、設置の目的とルールを明確にしておくことが、ホストとゲストどちらにとっても安心につながるのだと学びました。
次回予告
次回は、民泊運営で意外と多いご相談である「オートロック解錠や鍵の紛失・持ち帰り」について、キーボックスやスマートロックのトラブル解決法を詳しく解説する予定です。どうぞお楽しみに。
■ 内部リンク・外部リンク提案
内部リンク(関連記事案)
- 前回記事:「近隣クレームを防ぐ!外国人ゲストに伝わる民泊ゴミ出し術」
- 次回記事:「キーボックスやスマートロックのトラブル解決!民泊鍵管理の基本」(公開後リンク設定)
外部リンク(公的機関)
- 民泊制度ポータルサイト(観光庁・厚生労働省):https://www.mlit.go.jp/kankocho/minpaku/
- 住宅宿泊事業法(e-Gov法令検索):
e-Gov 法令検索電子政府の総合窓口(e-Gov)。法令(憲法・法律・政令・勅令・府省令・規則)の内容を検索して提供します。


